昨日(4月5日)の朝日新聞の第1面に
成年後見に関する記事が載っていました。

新聞記事では、判断能力が衰えて
成年後見人が必要にもかかわらず
親族がいない、あるいは
親族が申し立てをしてくれない人について
市区町村長が申し立てることができることを
主に取り上げていました。

そして、自治体によって温度差がある、
つまり、申し立てに積極な自治体と
そうとは言えない自治体があることも
紹介されていました。

裁判所のホームページ(外部リンク)でも
成年後見に関する統計が公開されています。
こちらは、今日現在、平成25年までの統計ですが、
全体の申立件数はほぼ横ばい、
市区町村長申し立てが増えているといった
新聞で紹介された傾向は
ここ数年の傾向であることがわかります。

そして、新聞には紹介されていませんが
一つの傾向として
親族以外の者(第三者)が後見人に
選ばれる割合の増加があります。

第三者後見人の割合
平成22年 41.4%
平成23年 44.4%
平成24年 51.5%
平成25年 57.8%

制度がスタートした平成12年は
親族の後見人の割合が90%を
超えていたことと比べると
大きな変化と言えると思います。

そして、平成25年の第三者後見人は
司法書士 7,594件
弁護士  5,870件
社会福祉士 3,332件 などとなっており
司法書士が後見人となる件数が
一番多くなっています。

司法書士が、全国的に、積極的に
成年後見に取り組んできたことの
一つの表れだと思います。

新聞にも掲載されたように
成年後見人が必要な高齢者の
権利や財産が守られるよう
市区町村長申し立ても含めて
制度の周知がまだまだ必要と感じました。

また、その役目を私たち司法書士も
さらに担っていく必要があると思いました。

角田・本多司法書士合同事務所